名前は知っていても…

読者の皆さんにとって、これまで紹介した鳥たちの中には聞き慣れない名前の鳥もいたかと思いますので、今回は間違いなく名前を聞いたことのある鳥、キジを紹介します。



あの桃太郎のお話の中で、鬼退治に一緒に行った顔の赤い鳥です。
「雉も鳴かずば撃たれまい」「焼け野の雉子」など、ことわざなどによく出てくることから、昔から日本人には馴染みの深い鳥です。
そして、実はキジは日本の国鳥でもあります。意外なところでは、一昔前の一万円札に印刷されていました(2004年以降は鳳凰になっています)。
読者の方のなかには、剥製なら見たことあるという方がおられるかもしれません。 

しかし、実際に野生のキジを野外で見たことがある方は少ないように思います。身近な鳥とも思われていないようですが、彼らが好んで生息する環境を知っていれば、まず間違いなく見ることができる鳥です。もちろん、スズメやハクセキレイのようにはいきませんけれども…。

シャイな鳥、キジ

キジは、全長が60〜80cmで尾が長いのが特徴の大きな鳥です(イラストは雄)。




以前紹介したカワウが82cmなので、ほぼ大きさは同じくらいです。そんな大きな鳥ならば、すぐに見つかるような気がしますが、ニワトリのように主な生活場所は地上であるため、イタチや野良猫などの肉食獣の天敵に狙われることも多く、警戒心が強い鳥です。人の気配や物音がすると茂みにすぐ隠れてしまいます。



カルガモのように人間のそばでノンビリと休んだりすることは、まずありません。  「えー、そんな鳥なら、やっぱりなかなか会えないじゃないの?」 と思われるかもしれません。 
そこで、今回からは「静かにそっと歩いて、耳を澄ます」というバードウォッチングの基本を心がけましょう。シャイなキジが茂みから出てくる姿を見ることができたら、野鳥観察のフィールドマナーの基本が身についたと思ってよいでしょう。




キジの好む環境を知ることが、キジとの出会いの近道!

キジはとても警戒心が強いので、いざというときに身を隠せる場所がそばにないと不安な鳥です。
キジのいる環境に見当をつけるコツは“藪が近くにある開けた場所”です。丈の高い草地がある河原や、近くに茂みのある田畑などがその例です。
以下に紹介する雑木林の縁にある空き地や農耕地の写真を参考にして、身近な所にこのような環境がないか探してみてください。





キジの気持ちになって環境を見よう

次に紹介する写真の●印は、キジがいた場所です。
クリックすると私の姿に気がついて逃げた方向が表示されます。
どの方向に逃げたのか、藪に姿を隠したいキジの気持ちになって想像してみてください。

ヒントとしては、まず人のいる方向と反対側へ走って逃げます。なるべく人が近づきにくい場所まで早く行きたいので、地面を蹴ってドドドっという大きな羽音をさせてほぼ垂直に飛び立ち、短距離を飛行して川などは飛び越すこともあります。とにかく身を隠すことが先決の場合は人の方向へ近づいてくることもありますので、藪と鳥の位置を見ながら考えてみてください。

クリックすると矢印が表示されます
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クリックすると矢印が表示されます
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キジの好む環境に来たときには、「キジがいるかも」と思いながら歩きましょう。最初のうちはキジとの出会いは一瞬かもしれませんが、じきにキジがあなたを見つけるより先に見つけられるようになって、全身をゆっくり観察できる日も近いでしょう。



“キジの気持ちになって環境を見る習慣”をつけることが大事です。


雄のそばには雌がいる、かも。

じっくり雄の姿を見られるときは、その脇に似たような体型をした褐色の鳥がいることがあります。これはキジの雌です。


雄とは異なる地味な色合いで、普段は草陰に潜んで見つけにくいのですが、春から初夏は産卵のために栄養をしっかり取る必要があるのか、田んぼや畑の畦で餌を探す姿を見ることができます。



また、キジは一夫多妻なので、群れで現れることもあります。


埼玉県で私が見たキジの雌は、私の姿におそらく気づいていたとは思うのですが、餌を採ることに夢中で田んぼの畦の真ん中まで出てきました。



警戒心が強いはずのキジの雌が、こんなにも大胆に出てきたのは初めてのことで大変驚きました。遠いようで、身近にいるキジ。


これからも日本の自然の中でたくましく生きていってほしいものです。





撮影地
神奈川県(海老名市)、埼玉県(入間市、坂戸市)、千葉県(木更津市)



適した光学機器
キジは警戒心が強い鳥なので、10倍の双眼鏡での観察がお勧め。
長距離を歩く方は首への負担を少なくするために軽量タイプのものを使用するといいでしょう。

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