日本では少ない「黄色い鳥」の代表選手

7月に入って梅雨が明けると、いよいよ夏本番。
暑さも一気に勢いを増し、鳥を観察する気分にもならないと思います。そこで、今回はちょっと遠出をしてみましょう。目指すは、山間の渓流。涼しくて気持ちいい風を感じながら野鳥観察をしましょう。
その渓流で探してほしい鳥は、キセキレイです。


キセキレイは、以前紹介したハクセキレイと同じ仲間。「スズメほどの大きさの体に長い尾」という、基本的な体の形は似ていますが、ハクセキレイに比べると若干体がほっそりとしているのが特徴です。


お腹は黄色く、背中は灰色です。日本では「黄色い鳥」は少ないので、野鳥を描く仕事をしている人間として、黄色を使えるのはちょっと嬉しいです。飛び方はハクセキレイ同様、大きな波形を描きます。ハクセキレイの行動をしっかり見ておけば、キセキレイに応用できるのがうれしいですね。

いそうな場所を“先回りチェック”

図鑑で観るとキセキレイの黄色はとても目立ちますが、渓流では背中の灰色が石の色に似て見事な保護色となっています。


そのため、キセキレイとの出会いを確実にするためには、「いそうな場所を双眼鏡でチェックしていく」という作業が大切になります。 
よく止まっているのは渓流の大きな石の上や流れの中に石が半分沈んでいるような場所。

クリックすると矢印が表示されます

画像のようにきっと見つかると思います。



ここでちょっとキセキレイの気持ちになってみましょう。画像をご覧下さい。この画像の中で、キセキレイの好みそうな場所を、前述の「いそうな場所」を参考に、頭の中で想像してください。

クリックすると矢印が表示されます

クリックすると、私が双眼鏡で「キセキレイを探す場所の順番」が7カ所表示されますので、皆さんの予想と比べてみてください。

よく私と鳥を観にいった人は、「どうして鳥をそんなに見つけられるのですか?」と聞かれますが、この種明かしをしますと、闇雲に鳥を双眼鏡で探しているのではなく、目の前の環境からどんな鳥がいるかを事前に予測し、その鳥たちの好む場所を双眼鏡で確認していくという方法で探しているのです。
キセキレイの場合、渓流ですぐに見つけられるというのは、キセキレイの気持ちになって「好みの場所を先回りチェック」しているのです。難しく考えられるかもしれませんが、キセキレイとの一つ一つの出会いを大切にして経験を増やしていけば、誰にでもできることですので、ぜひ挑戦してみてください。


川沿いの電線も要チェック

これまでキセキレイのいそうな場所として紹介したポイントは、実は、餌を採ったり、休憩をする場所です。キセキレイがなかなか見つからないという方には、とっておきの場所があります。それは電線です。 
川の近くにある電線には、なわばりの様子を確認するためにキセキレイがよく止まっています。


黒っぽいシルエットで見えることがほとんどですが、光の向きが良ければお腹の黄色をしっかり確認できます。 
見通しのよいのは電線だけではなく、高い木の上もよく使っています。川を見下ろせる木の枝先にも注意してみてください。



雄と雌の見分けに挑戦

キセキレイを数多く観る機会がありましたら、ぜひ喉の色を確認してください。黒くなっているのが雄で、


白いのは雌です。




でも、雄の喉がしっかり黒いのは夏の間だけで、冬になると雄も白くなりますので、ご注意ください。

夏の渓流で、雄と雌が近くで行動していたら、ひょっとすると写真のように巣立ったばかりの雛にも会えるかもしれません。


かわいい雛にも会えるといいですね。でも、くれぐれも近づき過ぎないように気をつけてください。


実は渓流まで出かけなくても…

私が鳥を見始めた子供の頃、鳥のことをよく知っている方から「キセキレイは川の上流に住み、ハクセキレイは川の中流以降に住んでいるんだよ」と教わりましたが、いろいろ出かけているうちにキセキレイは干潟地域を除いて市街地の細い川でも見つけることができました。この話だけ聞くと、この人は、私に間違いを教えたように誤解してしまいますが、「キセキレイは上流域まで生息し、ハクセキレイは中流から下流を好む」ということを、子供の私にもわかりやすく説明してくださったのだと思っています。 
私の住む都市近郊の街に流れる小さな川は県下有数の汚い川ですが、実はたくさんのキセキレイが生息しています。コンクリートで護岸された自然度の低い川で、キセキレイはその護岸にへばりつくように止まって水面の虫などを狙っていますが、





街の中の河川は冬のほうが臭いも少ないので、季節を選んで快適なバードウォッチングをしましょう。

これからは暑い季節です。まずは渓流で気持ちのよいキセキレイを堪能して、夏の出会いを基礎にして冬季の身近な場所にキセキレイがいないか、探してみてください。


撮影地:神奈川県(綾瀬市、海老名市、清川村、座間市、)、埼玉県(横瀬町)


お勧め機種:渓流でじっとしてキセキレイの飛来を待つのが得策です。
10倍の双眼鏡を使って、じっくり観察しましょう。

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